今年最後のゼミとなる第3回ゼミのテーマは「変化の理論(Theory of Change)」を学ぶ、です。
めざす変化を創り出すとは?を考えていきます。
ユースメンバーは何か望ましい状況をつくるために活動をしている人が多くいます。
ただ、社会課題や、環境問題など、これまで学んできた通り、その課題には複雑にいろいろな要素が含まれており、自分の思う望ましい姿へと変化させることは、簡単なことではないのではないでしょうか。
そんな複雑な課題へ変化を起こすためには、どんなステップや考えを組み立てていけばよいかをこの理論では学んでいきます。
まずは寸劇も交え、具体的な例をあげながら、変化の理論のステップを学びます。
1つ目は「現在の状態」と「最終的に目指す状態」を考えて、その間で必要な変化の連鎖について考え、デザインしてみます。
デザインをする上で大事なことは、3つの区別をすること。
「活動」「アウトプット」「アウトカム」。この区別は難しい点でもあるので、グループで具体例をもとに考えた後、自分の活動にも照らし合わせて区別をしてみてから、グループ内で発表し、考え方についての練習をしてみました。
次にフォーマットを利用して、自分の活動をもとに変化の連鎖のデザインを考え、最後に小グループ内で共有しました。
変化の連鎖をデザインをすることは、大人の研修でもなかなか難しい部分であり、一回で完璧にはできません。まずは自分で考える機会を作ることがとても役に立つと思います。
ユースでは、講座後、レポートやメンバー用のSNSグループを利用して、講師の枝廣に質問することも可能ですし、自分で作ってみた変化の連鎖のデザインを共有してもらえたら、コメントをもらうこともできます。
ユースの皆さんにはぜひこの機会を利用して、実際に自分の活動の現在の状態や目指す姿を考えたり、ものごとを動かす変化の連鎖をデザインしてみる経験を増やしてもらえたらと考えています。
そして、今回のSDGs講座は、「すべての人に健康と福祉を」です。
健康と福祉は新生児~老年まで関わる課題であり、大気汚染などの環境問題も健康に影響があるため、関係していきます。また身体の健康だけでなく、精神的な健康も関わり、一つのテーマで多くの課題に絡むテーマであると感じました。
最後に本日の「力をくれる言葉」は「老子」より
人を知る者は智、
自らを知る者は明なり。
人に勝つ者は力有り、
自らに勝つ者は強し。
今年は2期のユースメンバーを迎えることができ、この活動ができていること、講師・スタッフ一同、本当にうれしく思います。参加してくれている想いのあるメンバーやサポートをしてくださるあしながおじさん、おばさん、企業の皆さまに心より感謝申し上げます。
来年も引き続きよろしくお願い致します。
皆様良いお年をお迎え下さい。