8月17日(土)に、未来創造ユースチーム第5期の第5回ゼミを開催しました。
今回は、熱海会場に2名、オンラインで8名が参加してくれました。
前回の内容(プロジェクトを進めるための効果的なコミュニケーション)について、
メンバーが事後レポートに書いてくれたコメント(学びや気づき)をもとに、おさらいをしました。
「普段から短く話すためにメモ帳などに要点を書き出して整理していますが、他にできると良いことや習慣化できるとよいこと・考え方があれば知りたいです」というコメントに対して、枝廣がクローズアップ現代に出演した際に、受け答えのために準備として用意した方法について紹介しました。
また、「構造的にマジョリティーの人々へのアプローチをする際に、変えることのメリットを伝えることが難しいと感じている。どのようにアプローチしたらよいのか」といった質問もあり、聞き手にあわせてポイントを押さえた3つのアプローチ方法や無関心の壁の乗り越え方について、伝授しました。
今回のテーマは、「合意形成の進め方」です。
小中学生には言葉としてはあまり聞き馴染みがないかもしれませんが、
年齢に関わらず、いろいろなことを進める時に、異なる意見の人とも一緒に何かを進めなければいけない場面を誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
また、日々の暮らしのなかや仕事において、「正解がある問題」と「正解がない問題」に直面することがあります。「1+1=2」のように答えを出せることもありますが、世の中には正解がないような問題のほうが多く存在していると思います。
「正解がない問題」に対して、異なる意見を持った人達と一緒に進めていく際に、大事となる創造的な話し合いのプロセスが「合意形成」になります。
まず、仕事や家庭を例に、異なる2人の意見が生じた場面について、どのような解決策が考えられるかを、小グループで意見を出し合いました。それから、枝廣から「合意と同意は違う」ということや、合意形成の場で大切となるルールや相手の話を聞くときのポイントについて伝えました。最後に、社会的合意形成として枝廣が過去に関わった、原発集積地・新潟県柏崎市での3年間のまちづくりの取り組みについて、そのプロセスや工夫、3年間を通じての変化について紹介しました。
本日の「力をくれる言葉」は、『整える習慣』(著:小林弘幸)より、紹介しました。
(うまくいかなかったとき)
失敗した場面を思い描きます。そして、うまく対応できている「リアルな自分」をイメージします。
いわば、記憶の上書きです。
そこまでリアルに想像し、記憶を成功パターンに塗り替えておくと、次に同じような場面に遭遇した際、自分が理想とする行動パターンを引き出しやすくなります。
最後に、一人一人今日の振り返り・感想を発表したので、一部紹介します。
・学校では多数決をしていたけれど、これからはAとBどっちの理由もちゃんと聞いて、仲良く話して決めていきたいと思いました。(小学生メンバー)
・どんな意見であっても「なぜそうなのか、なぜそう思うのか」という理由を聞いたりしたい。原発の話をしてもらって、今の打ち手で合意形成が無理なら他の打ち手からアプローチをすることや、賛成・反対など考え方は異なっていても目指すべきところは同じということが分かるとそれだけでも考え方は変わると思うのでよいと思いました。(中学生メンバー)
・ワークショップなどは興味がある人が参加する場なので話がスムーズだったりするけれど、学校などは話し合いを放棄する人や人に任せてしまう人、または時間の制約もあったりするので、そういう時にどうのように合意形成すればいいのかを考えていきたい。(高校生メンバー)
・どうしてその意見をもっているのか、ということを自分が言うことも大事だし、相手に聞くことも大事。自分がなぜそう思っているのかを説明できるようにしておくことの大事さを改めて感じました。成功循環モデルについて、相手との関係性がすごく大事だと思い、物理的にも心理的にもお互いに理由を言い合える関係性や場づくりを、間に立つ立場においても当事者においても考える必要のあることだと思いました。(社会人メンバー)
10月スタートの、第6期未来創造ユースチームもメンバー募集を開始しました!
興味がある人や、自分も同じような経験や悩みがあって一緒に考えたいという人は、
未来を変えるためにぜひ未来創造ユースチームで学びませんか。